今年の
日本ダービー(G1)を制した
キングカメハメハ(牡3、栗東・松田国英厩舎)が、20日に競走馬診療所にて
エコー検査を行った結果「右前浅屈腱炎」と診断され、長期休養を余儀なくされることとなった。松田国英調教師は「ファンをはじめ、いろいろな方々の夢をそいでしまい申し訳なく思っている。今後のことはオーナーと協議して決めたい。」と語っている。
キングカメハメハは、
父Kingmambo、
母マンファス(
その父ラストタイクーン)という血統で、半兄に00年サンタ
アニタダービー(米G1)を制したザデ
ピュティ The Deputy(牡7、父
Petardia)がいる。
03年11月のデビュー戦(京都・芝1800m)を飾ると、続く
エリカ賞(2歳500万下)も快勝。
京成杯(G3)こそ3着に敗れたものの、
すみれ賞(OP)、
毎日杯(G3)と連勝し臨んだ
NHKマイルC(G1)では中団待機から直線大外に持ち出すと、2着
コスモサンビームに5馬身差をつけて圧勝。第1回の96年に
タイキフォーチュンがマークした1分32秒6を0.1秒破るレースレコードで初G1制覇を飾る。史上初の変則2冠を目指した
日本ダービーでは、
マイネルマクロスが作った速いペースのなか、大外から一気に伸びて変則2冠を達成。勝ちタイムの2分23秒3(良)は、90年
アイネスフウジン、99年
アドマイヤベガが記録した2分25秒3のレコードタイムを2秒も短縮する快時計で、03年に
ダンツランニングが記録したコースレコードも0.3秒更新するもので、2戦続けてのレコード勝ち。その後、夏は休養し、迎えた秋初戦の
神戸新聞杯(G2)では、後方待機から4角で外に持ち出すと、レースレコードとなる1分59秒0(良)で快勝しており、31日東京競馬場で行われる
天皇賞・秋(G1)に向けて調整中だった。通算成績は8戦7勝。
なお、今年の
日本ダービー出走馬は、
マイネルブルックがレース中に故障を発症し予後不良、12着の
コスモサンビーム(牡3、栗東・
佐々木晶三厩舎)、同14着の
アドマイヤビッグ(牡3、栗東・橋田満厩舎)がともに骨折。8月に入って、同16着の
マイネルマクロス(牡3、栗東・中村均厩舎)が、9月に入り同4着の
キョウワスプレンダ(牡3、栗東・吉岡八郎厩舎)が共に屈腱炎を発症と相次いで故障に見舞われている。