好条件が整った。輸送を翌日に控えた金曜朝、
レッドオーヴァルは角馬場でじっくり体をほぐした。「順調ですよ。冬毛が抜けて
桜花賞時よりも状態が良くなっている」。安田師の笑顔が仕上がりの良さを伝える。
桜花賞はラスト100mでいったん
アユサンを交わしたが、ゴール前で差し返されて首差の惜敗。1冠を取り逃がしたが、改めて世代トップクラスの力を誇示した。さらに状態を上げて挑む
オークスは負けられない戦いとなる。
枠は最内の1枠(1)番。C・デムーロがVへ向けたレースをシミュレーションする。「(18)番よりはいい。後ろの方から徐々に上がっていく競馬をイメージしている。折り合いは気にしていないよ。気になる馬?
アユサンと
デニムアンドルビーかな」。自身が勝利に導いた
桜花賞馬と
トライアル快勝の上り馬を
ターゲットに挙げ、ラ
イバル17頭を封じる策を練る。
トレーナーも「この枠なら前に壁もできるだろうし」と最内枠を歓迎する。当日は雨予報だが、重馬場だった
紅梅Sを快勝しており、「道悪は(
紅梅Sで騎乗していた)ルメールが“へっちゃら”って言っていたから」と胸を張った。
最高の出来に加えて、枠順、道悪も不安はない。「距離はやってみないとわからないけど、3歳の牝馬同士なら状態がいい馬が結果を出すんじゃない?」。充実一途の桜2着馬は、リベンジへの確かな手応えを得ている。
提供:デイリースポーツ