皐月賞馬
ロゴタイプは、前走と同様に美浦Wで単走、馬なりのまま最終追い切りを完了した。5F69秒7-40秒1-12秒9。
皐月賞時の同72秒5-42秒8-13秒6よりは速い時計だが、大一番を前にしては物足りなさを感じるのは事実。しかし、これこそが“
ロゴタイプ流”であり“
田中剛流”でもある。指揮官は「きょうは最後の味付け程度。いつもと変わらずいいフットワークだった」と動きを満足げに振り返り、うなずいた。
まだ開業4年目の新米トレーナーだけに、調整法は手探り中。自身も「分からないことが多いから」と謙遜するが、ジョッキー時代に平地、障害でさまざまなタイプの馬に騎乗して、自分なりに仕上げのポイントはつかんでいる。「レース直前に強い追い切りをした方がいい馬はいるが、駄目になる馬もいる」。
ロゴタイプは後者。軽い調教を不安視する声を吹き飛ばして、
皐月賞をレコードで制したレースぶりが全てを物語る。「この馬はレース自体が調教の一環となっているところがある。
皐月賞が今回に向けてのいいトレーニングになった」と説明した。
今回は短期免許期間の関係上、主戦の
ミルコ・デムーロから弟のクリスチャンに乗り代わる。「何も心配はしていない」と指揮官が言えば、兄からバトンを受け継ぎ、前々走の
スプリングS制覇時以来の騎乗となるC・デムーロも「折り合いがつく点は、距離が延長するうえで大きなアドバンテージだと思う。2400mにも対応できる」と期待する。兄は03年
ネオユニヴァースでダービーを制しており、勝てば史上初となるダービー兄弟制覇に。史上23頭目となる春2冠達成&鞍上の兄弟制覇。2つの偉業達成へ向けて、陣営は自信を持って大一番に向かう。
提供:デイリースポーツ