26日、東京競馬場で第80回目の
メモリアルを迎えた
日本ダービー(3歳・GI・芝2400m)が行われ、道中は後方から3番手を追走していた
武豊騎手騎乗の1番人気
キズナ(牡3、栗東・
佐々木晶三厩舎)が、3〜4コーナーでもじっくりと脚を溜めて回りいよいよ最後の直線へ。残り300mを迎え、18頭の馬群は一気に凝縮。その中から、レースを引っ張り途中から2番手に控えた8番人気
アポロソニック(牡3、美浦・
堀井雅広厩舎)が僅かに先頭に立ち、残り100m手前では中団待機策から3番人気
エピファネイア(牡3、栗東・角居勝彦厩舎)が抜け出してくるが、それも束の間、ゴールまで残り60mで
キズナが大外から一気の伸び脚で各馬を呑み込んで、2着
エピファネイアに1/2馬身差をつけ優勝した。勝ちタイムは2分24秒3(良)。
さらに1.1/4馬身差の3着に
アポロソニックが入り、健闘光った13番人気
ペプチドアマゾン(牡3、栗東・
吉村圭司厩舎)が4着、5着が
皐月賞馬でゴール前の伸び脚を欠いた2番人気
ロゴタイプ(牡3、美浦・
田中剛厩舎)の順で確定。
なお、4番人気
コディーノ(牡3、美浦・
藤沢和雄厩舎)は終始リズムに乗れず9着に敗れている。
勝った
キズナは、
父ディープインパクト、
母キャットクイル、
その父Storm Catという血統で、半姉
ファレノプシスは、2000年
エリザベス女王杯、1998年
桜花賞・
秋華賞など重賞4勝。
年明け初戦の
弥生賞では、進路取りの迷いから鞍上が「ミス」と認める僅差の5着に敗れると、
皐月賞を諦めて目標はダービー1本勝負。
毎日杯、
京都新聞杯と地元関西での怒涛の追込み2連勝から、誰もが認めるダービー候補に上り詰め、堂々の1番人気での世代王者決定戦でも、やはり後方3番手でじっくりと我慢。ゴール前で一気の末脚を繰り出し、各馬を捕らえて先頭に躍り出たその瞬間、場内から沸き上がる地鳴りのような大歓声が後押しとなって、2010年に生まれたサラブレッド7197頭の頂点に立った。
レース後、ダービーのスタンド前へと戻ってきた1枠1番、白い帽子の
武豊騎手とダービー馬
キズナは、詰めかけた13万人から浴びせられる特大の「豊コール」で迎えられ、
ディープインパクトで制した2005年以来、自身の持つ最多勝記録を更新する8年ぶり5度目の勝利の味を噛みしめた。
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佐々木晶三厩舎にとっても、1994年開業から20年目での嬉しい「ダービートレーナー」という最高の栄誉を手にした。
【勝ち馬プロフィール】
◆
キズナ(牡3)
騎手:
武豊厩舎:栗東・
佐々木晶三父:ディープインパクト母:キャットクイル母父:Storm Cat馬主:前田晋二
生産者:ノースヒルズ
通算成績:7勝5勝(重賞3勝)
主な勝ち鞍:2013年
京都新聞杯(GII)