記念すべき第80回
日本ダービーは、1番人気に応えて
キズナが勝利!東京競馬場に集まった13万を超える競馬ファンからは、大きな大きな豊コールが巻き起こりました。感動のダービーを彩ってくれた、出走馬の関係者コメントをお伝えします!
1着
キズナ佐々木晶三調教師
「ダービートレーナーになった実感は、まだ獲ったばっかりだからないですよ。ここまで色々あって
皐月賞をパスしたけど、ローテーションが間違ってなかったと証明出来ましたね。
今日は装鞍所で見た時にすごく大人しくて。厩務員さんと、『馬って仕上げたらここまで良くなるんだね』って自画自賛していたんです。雰囲気も良かったし、スタートも出てくれるだろうと思ってました。豊ちゃんとも、『いい枠に入ったね』って言っていたんですよ。
最後の直線は、ここ2戦ですごい脚を使ってくれていたので、ダービーとはいえ冷静に見ていられましたね。席から立ち上がったけど、声は出ませんでした。
大きなことを言うようだけど、この馬は生まれた時からオーラが違っていて。今のところ、思い通りに成長してくれています。
凱旋門賞に登録したのは、3歳の斤量が有利だし、この馬の精神力が凄いからです。まだ正式に出走するとは決まっていませんが、この馬本当に別格で、物に動じないんですよ。
武豊が勝ってくれて、凄く嬉しいですね。彼は競馬界の至宝ですから。昨日は散々でしたけど(笑)、今日はパドックからさすがのオーラがありましたよ。
この馬は佐藤哲三ジョッキーにとっても、想い入れの強い馬でね。2人で、『ダービー勝つのはこんな馬だね』って言っていたんです。その言葉が、僕にとっても励みになりました。これから大変な手術をするということでね、これを励みにまたレースに乗りたいと思ってくれたら嬉しいです」
武豊騎手「久しぶりにこれだけの馬に乗せていただいて、一番人気を背負っていたので、どうしても勝ちたかったです。レースは特にプランは決めてなくて、4回目なので自分の感覚を大切にしました。ポジションというよりも、馬自身のリズムを大切に乗りました。直線は前が塞がりかけたけど、上の合図に応えてこの馬らしい走りを見せてくれましたね。
個人的なことを言えば…ここのところ成績が落ちていて、結果を出すことが出来なくて。そういう中でこういう馬に出会えて、ダービーを勝てて本当に嬉しいです!今日は「豊コール」をしていただき、懐かしかったですね。ファンの方が喜んでくれて、嬉しい顔を見せてくれたので、僕自身も嬉しかったです。
この後は凱旋門という話もあるので、ディープで負けて引退した時に『いつか子供でまた来たい』と思っていたので、実現したら嬉しいです」
2着
エピファネイア福永祐一騎手
「あと一歩でした…。この馬の有り余る闘志をコントロールすることが出来ませんでした。直線ではいいタイミングで抜け出せたし、グイグイ伸びてくれたんですけど…。自分が至りませんでした」
3着
アポロソニック勝浦正樹騎手「凄い馬ですね!本当に頑張ってくれました。途中で抜かれたりして、思い通りにいかない所もあったけど、最後も差し返してくれたし、力は示してくれました。出来の良さには自信があったし、今の段階では満足しています。でも、これからさらに良くなる馬ですから。この先が楽しみですね」
5着
ロゴタイプクリスチャン・デムーロ騎手
「いいポジションを取れたし、いい手応えで進むことが出来ました。ただ、直線で坂を上がってから止まってしまいましたね。少し距離が長いのかもしれません」
9着
コディーノクレイグ・ウィ
リアムズ騎手
「ゲートを出た時に大股になってしまい、躓いてしまいました。3,4番手に行きたかったけど行けなくて、少し押したら1コーナーまでハミを噛んでいました。4コーナーを回る手応えは問題なかったですけど、直線向いて100m行くと燃料切れのような感じで。結果論ですけど、マイルから2000mの距離の方がいいかもしれません」
(取材:赤見千尋)