これほどまでに同じ要素が並ぶことも珍しい。馬主、厩舎、騎手、
父ステイゴールドという血統、そしてレース当日は微妙な馬場状態。
ナカヤマナイトが狙うのはただひとつ。3年前に8番人気で波乱を巻き起こした
ナカヤマフェスタの再現にほかならない。
10年の
宝塚記念は見る者に強烈なインパクトを与えた。断然人気の
ブエナビスタを、
ナカヤマフェスタが外から豪快に差し切り。「あの時は何も考えず、とにかく自分の競馬をしようと思っていた。今回も同じイメージだよね」と柴田善はうなずく。あえてラ
イバルを意識せず、自然体で臨む。その
スタイルが好パフォーマンスにつながることを、46歳のベテランはよく知っている。
週末は雨が降らない見込み。それでも主戦は冷静に馬場を推測する。「中間は雨がかなり降っている。速い馬場にはならないでしょ。これは間違いなくプラスだよ」。仮に良まで回復したとしても、時計を要する状態と読む。昨年の
オールカマーを重で制するなどパワー勝負は歓迎のクチだ。
金曜朝は美浦南Aを1周半。はち切れんばかりの肉体を誇示した。「変わらず順調。
安田記念(12着)は時計が速過ぎた。かわいそうだったね。時計がかかれば」と二ノ宮師も不敵な笑みを浮かべる。
ナカヤマフェスタはこの一戦を制した後、
凱旋門賞で2着に好走した。偉大な先輩を追い、
ナカヤマナイトが仁川のターフではじける。
提供:デイリースポーツ