1週前追いで、先週の
関ケ原Sを快勝した
ニューダイナスティを圧倒した
ドナウブルー。並みの牝馬なら直前はセーブという流れだろう。しかし、昨年の
マイルCS3着、前走
ヴィクトリアマイル5着の逸材は違う。石坂師は井上助手に「加減せずにしっかり追うように」と指示した。
テーマはずばり重め脱出。春までは馬体を細化させないことに腐心したのが、今季は絞り込むことに苦心している。カイバ食いが旺盛になり、それが身に付く。「やせるよりずっといいけどね」と苦笑いの師。
追い切りは満足させるに十分の内容だった。栗東坂路で
アルバタックス(3歳1000万下)と併走。井上助手が手綱を押すたびにグイグイ伸びた。一気に2馬身抜け出し、4F52秒0-37秒9-12秒2を計測した。
「1週前が馬なりみたいなものでしたから、けさはしっかりと負荷を掛けられて良かったです。もたれる癖も出さず、追ってすぐに反応してくれました」と仕上げ人は心地良さそうに汗をぬぐった。
先週末の時点で450キロ、休養直前の
ヴィクトリアマイルと比較して20キロ増。「関東に輸送すると減るから430キロになったんだ。今度は地元だから440キロ台でしょ。当日に太めを残すことはないよ」と宣言した。
今回は昨年8月の
関屋記念をレコード勝ちした状況と重なる。左回りのマイル戦でコンビは内田博。違いは負担重量が当時の54キロから56キロに増えることだが「そりゃ実績から仕方ないね」と石坂師は最後まで前向きの言葉を重ねた。今夏も存在感を見せつける。
提供:デイリースポーツ