パドトロワの最終リハは、ハロー明けの函館ダートで単走。勝浦を背に姿を見せると、序盤はゆったりとしたペースで、整地された馬場に蹄跡を刻んでいく。向正面で少しスピードを上げたが、手綱は引っ張ったまま。直線に入っても鞍上の手は動くことなく、6F86秒0-41秒3-14秒2と馬なりでフィニッシュした。
追い切りと呼ぶには、かなりソフトな内容となったが、勝浦は「日曜日が思ったより激しいケイコになりましたからね」と意図を説明。21日に函館ダートで5F65秒6の好時計をマーク。また、25日には約半日かけて新潟までの長距離輸送が控えており、馬体への負担を考慮した。中間の乗り込みは十分で「自信を持って挑める感じです。この馬の力は出せそう」と手応えをつかんでいる。
見届けた鮫島師は「今年も本当に状態はいいよ」と納得の表情を浮かべた。前走は12キロ増の536キロ。シェイプアップを図るため、追い切りの前後には厩舎周辺で合計約2時間の
ウォーキングも行った。「腹回りが締まってきた。体力もついてきたよ」と状態面の上積みは大きい。
荒れたウッドチップの影響ではれていた脚も16日以降、ダート中心の調整に切り替えて順調に回復。斤量59キロの克服が鍵となるが、指揮官は「58キロもこなしたし、何とかなると思っている」と前を向く。連覇を果たせば、2年連続のサ
マースプリントシリーズ制覇に大きく前進する。「状態に関しては心配するところは何もない。楽しみしかない」。気合十分の勝浦に導かれ、今年も夏の短距離王へ突き進む。
提供:デイリースポーツ