ドナウブルーの最終リハは、
カーマイン(5歳1000万下)との併せ馬。テンはゆったりしたスピードで入ると、僚馬を“ペースメーカー”にして徐々にピッチを上げる。ラスト1Fのハロン棒を合図に手綱がしごかれると、瞬時に反応。パートナーを一瞬にして置き去りにし、4F53秒3-38秒8-12秒5で2馬身先着を決めた。
見届けた石坂師は「あまり強い調教はしたくなかったし、(攻め馬の)時計が出ない馬と併せた。これでいいと思います。順調に来ています」と合格点を与える。
安田記念10着から約2カ月ぶりだった昨年とは違い、今年は
中京記念4着からの中2週という臨戦過程。既に馬も戦闘モードに入っており、「上積みこそあっても“下積み”はない」と実戦を使った効果を強調した。
担当の杉山助手も「カイバも食べているし、体の維持もできている。ちょうどいいくらいの体で出られそう」と胸を張る。前走が過去最高体重となる442キロだったが、レース翌週には444キロに回復。1週前追い切り後もその数字をキープしており、昨年V時の438キロと変わりない体つきでレースに臨めそうだ。「前走で負けたメンバーをねじ伏せてほしい。具合は良さそうだし、あとはジョッキーに全てを任せたい」と力が入る。
56キロを背負ったハンデ戦から別定戦に変わり、斤量が減るのも追い風だ。指揮官も「一番大きいのは54キロに変わること」と歓迎する。牝馬初の
関屋記念連覇となれば、逆転でのサマーマイルシリーズ制覇も視野に入るが「まずはいい競馬をしないことには」と気を引き締める。昨年レコードVを決めた越後の8F戦。それ以来の勝利で夏のマイルチャンプへと大きく前進する。
提供:デイリースポーツ