サマースプリントシリーズ第5戦「第8回キーンランドC・GIII」(芝1200m)は25日、函館11Rに16頭で争われ、4番人気のフォーエバーマーク(美浦・矢野英)が、好スタートから内枠を利してハナを主張すると、直線早めのスパートで後続との差を広げ鮮やかな逃走劇を演じた。勝ちタイムは1分11秒7。5連勝で重賞獲りを狙った1番人気のストレイトガールが首差の2着。さらに1馬身半差の3着には内めをスムーズに立ち回った6番人気のシュプリームギフトが入った。

　作戦が見事に決まった。戦前から逃げ宣言をしていたフォーエバーマークが(1)番枠から好ダッシュを決めて先手を奪い、最後まで譲らずにフィッシュ。村田は「函館でいい結果が出ていなかったので何とかしたかった」と先週の札幌記念で1番人気のロゴタイプに騎乗して5着に敗れていただけに安どの表情を浮かべた。「逃げることしか考えていなかった。後ろは気になったものの、後続もこの馬場で脚を使ってくれると思ったので」と笑顔を見せた。矢野英師も初の重賞タイトル。「状態、馬場、展開と全てがうまくいった。馬が頑張ってくれました」と愛馬をたたえた。

　サマースプリントシリーズの得点は19点となり、現時点で首位に立った。最終戦のセントウルS(9月8日・阪神、芝1200m)に参戦の予定はなく、優勝の可能性は結果待ちになる。「ぼくらの仕事はしたので」と指揮官は人事を尽くして天命を待つ構え。今後はスプリンターズS(9月29日・中山、芝1200m)を視野に入れながら調整する。今夏に大きく成長した5歳牝馬が、秋にどんな走りを見せるか注目だ。

提供：デイリースポーツ