早朝の栗東はまだ雨が降っていなかった。時折、雲間から日差しすらあった。にもかかわらず、
ダノンシャークの鹿毛がややくすんで見えたのは、やはり雲が厚いせいなのか。
栗東CWを駆け出してみればやがてはっきりする。
スマートレイアー(3歳1000万下)を2馬身半後ろに従えて先行。向正面ではしっかり押さえを利かせて後続との間隔を保った。コーナリングでも操作性の良さは目立つ。
だが、直線は案外だ。
ゴーサインを受け、差し返して首差先着したが、突き放すまでの迫力はない。それでも6F79秒8-37秒7-12秒0と上々のタイムを記録して譲らなかったのはオープン馬と言うべきか。
大久保龍師は「併走した後ろの馬も結構走るからなあ。状態はいいと思うけれど、正直なところ使ってからという気はするね」。歯切れは決して良くない。
3走前の
京都金杯で重賞初V。前走の
安田記念では3着と健闘した。結果を残し続けているため、ハンデは58キロ。「この馬自身は大丈夫だけど、ほかが軽いからなあ」とトレーナーはぼやく。仕上がり途上でかつトップハンデ。地力ではね返せば秋の展望が開ける。
提供:デイリースポーツ