外国人として初の通年での
JRA騎手免許取得を目指す
ミルコ・デムーロ騎手(34)=イ
タリア=が5日、約4カ月半ぶりに栗東トレセンを訪れた。10月2日の一次試験まで約1か月間、日本に腰を据えて受験勉強に専念する意向で、中央GI9勝の名手は改めて
JRA騎手になるための意欲を示した。
瞳の輝きが強い決意を物語る。1日にドイツでバーデン大賞(ミ
アンドル3着)に騎乗後、2日に来日。5日は栗東を訪れ「(拠点の)フランスでも(母国の)イ
タリアでも日本語は教えてもらっていたが、外国より日本で勉強する方がいい。当分騎乗はできないが、来日して勉強に専念することを選んだ」と説明した。
今後はまず、10月2日の一次試験の合格を目指す。当初は厩舎研修制度などを利用し、勘が鈍らないように調教に騎乗するプランもあったが、試験までは馬には乗らず勉強に打ち込むことになった。「レースにも馬にも乗らないことは僕にとってハードなことだが、まずは勉強に専念することが第一」と言い切った。
8月7日に14年度の騎手免許試験の要項が発表され、新規騎手の項目に「外国での騎手免許を受けている者を含む」と盛り込まれて以降、初の公の場。「外国人にも門戸が開かれたのはありがたい。長年(短期免許で)日本に来ているし、僕にとって第二のふるさとだから」と笑顔を見せる。母国・イ
タリアの競馬が経済的に危機的状況で、現在はフランスを拠点とするが「所属厩舎もなく騎乗馬を探すのは難しい。今回、こういう機会を与えてもらったのはありがたい」と感謝する。
試験勉強に集中するため、家族を残して単身で来日した。「勉強は好きじゃないし難しいが、一生懸命努力して頑張ります」。ムチをペンに持ち替え、
JRA騎手「
ミルコ・デムーロ」を目指す。
提供:デイリースポーツ