17日、中山競馬場で「
菊花賞トライアル」
セントライト記念(3歳・GII・芝2200m)が行われ、道中は中団後方グループを追走していた
北村宏司騎手騎乗の3番人気
ユールシンギング(牡3、美浦・
勢司和浩厩舎)が、4コーナーで気合いを付けながら先団へ取り付くと、各馬入れ替わり立ち替わりで激しくなった先頭争いをゴール前で馬群を縫うように一気に差し切り、中団追走から先に抜けた5番人気
ダービーフィズ(牡3、美浦・小島太厩舎)をハナ差だけ捕らえて優勝した。勝ちタイムは2分13秒5(良)。
さらに3/4馬身差の3着に、ゴール前でしぶとく脚を伸ばした6番人気
アドマイヤスピカ(牡3、栗東・松田博資厩舎)が入り、上位の3頭は10月20日に行われる
菊花賞(GI)への優先出走権を獲得した。
続く4着には12番人気
ナンヨーケンゴー(セン3、美浦・
斎藤誠厩舎)、追い込みに賭けた2番人気
ケイアイチョウサン(牡3、美浦・
小笠倫弘厩舎)は届かず5着で掲示板は確定した。なお、1番人気
ヒラボクディープ(牡3、美浦・
国枝栄厩舎)は、早め進出の競馬を見せたが直線での伸び脚なく13着に沈んだ。
勝った
ユールシンギングは、
父シンボリクリスエス、
母ジョリーノエル、
その父スペシャルウィークという血統。デビューは今年の1月末、初勝利は5月12日と春のクラシック戦線には参加できなかったが、その間に着実に末脚を磨いて500万を2戦で突破。今回はその勢いを買われて3番人気に支持されていたが、
菊花賞の権利をゲットするともに、鞍上・
北村宏司騎手の冷静沈着な手綱捌きでゴール前突き抜けてみせ、嬉しい重賞初制覇となった。
■勝利ジョッキー:
北村宏司騎手のコメント
「(この日で4回目の騎乗になるが?)最初は大きな体で緩いところもありましたが、使う毎に良くなってきました。重賞級の馬とは走ったことがなく、揉まれたこともなかったので、とにかく消耗しないようスムーズにと、心掛けて乗りました。(台風で馬場が心配されたが?)だいぶ回復していたので、こなしてくれました。向正面まではリズムよく走れましたが、4コーナーで進路が狭くなくなったので正直苦しい態勢になったのですが、馬が一生懸命に走ってくれました。(
菊花賞については?)折り合いに関しては心配していないので、平常心で馬が臨んでくれれば距離は持つと思います。前回勝った時から感じていることですが、このまま順調に成長していってくれれば、という気持ちでいます。まだまだ、変わってくる要素があると思います。次は大きいところになりますが、応援してください。ありがとうございました」
【勝ち馬プロフィール】
◆
ユールシンギング(牡3)
騎手:
北村宏司厩舎:美浦・
勢司和浩父:シンボリクリスエス母:ジョリーノエル母父:スペシャルウィーク馬主:社台レースホース
生産者:社台ファーム
通算成績:7勝3勝(重賞1勝)