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ロードカナロアが19年ぶりの連覇、再び世界制覇へ/スプリンターズS

  • 2013年09月30日(月) 16時35分
 世界の短距離王が底力を見せつけた。「第47回スプリンターズS・GI」(芝1200m)は29日、中山11Rに16頭で争われ、単勝1.3倍断然の1番人気に支持されたロードカナロア(栗東・安田)が93、94年のサクラバクシンオー以来19年ぶり史上2頭目の連覇を達成した。前半3F32秒9のハイラップで流れるなか、持ったままの手応えで5〜6番手を追走し、直線で前のスペースがあくと同時に鞍上がゴーサイン。残り1Fの坂下で一気に加速し、逃げ切りを図る2番人気のハクサンムーン(2着)を3/4馬身とらえた。勝ちタイムは1分7秒2。さらに首差の3着には15番人気のマヤノリュウジンが入った。

 1着のゴールへ導いた岩田は派手なパフォーマンスを見せず、責任を果たした安堵(あんど)の表情。「ガッツポーズもなかったやろ?ノドもカラカラやった。負けたら引退って決まっていたし、プレッシャーは感じていた。勝てて、次につなげられて本当に良かった」。歴代4位タイのJRAGI21勝目を挙げた名手は、そう話すと顔をクシャクシャにして笑った。

 “負ければ引退”が関係者の間で決まったのは、秋初戦のセントウルS2着後だった。陣営は絶対に負けられない戦いと向き合った。暑い時季に弱い馬を、ミストや扇風機で懸命に体調を管理。GI初Vの昨年と同じ馬体重494キロまできっちりと仕上げ、バトンを託した。安田師は「プレッシャーは計り知れなかったが、勝利の喜びも計り知れない」と、11年カレンチャンから続く“厩舎3連覇”に破顔一笑だ。

 既に年内引退は決定している。今後について指揮官は「最低1走はします」と話し、連覇がかかる香港スプリント(12月8日・香港、芝1200m)に直行する可能性が高い。岩田も「もうひと花を咲かせたい」と宣言。国内制圧後は再び世界制覇へ。短距離王の栄光への道は、いよいよ最終章を迎える。

提供:デイリースポーツ

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