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重賞4勝のダイヤモンドビコー、出産直後に死亡

  • 2014年01月31日(金) 12時04分
 2001年のローズS(GII)、2002年の阪神牝馬S(GII)など重賞4勝を挙げ、2002年度の最優秀4歳以上牝馬に選出されたダイヤモンドビコー(牝16)が、1月29日に亡くなった。キングカメハメハの牡馬を出産して、3日後のことだった。

これまでの代表産駒は4勝している牝馬・ウインマリアベール

「昨年春、キングカメハメハを受胎していることが確認されてすぐ後に、腸念転になって開腹手術をしました。手術は成功したのですが、その後もずっとお腹がモヤモヤしてたんですよね」と、ダイヤモンドビコーが過ごしていた村上欽哉牧場の村上愛さん。出産前も疝痛があったようだが、それでも1月26日に無事、鹿毛の男の子を出産した。

「お腹が痛かったと思うのですが、生まれてきた仔馬の体をペロペロと舐めて、おっぱいを吸いなさいとちゃんと誘導するんですよ。子供をものすごくかわいがる本当に良いお母さんでした」(村上愛さん)

 しかし、母仔の幸せな時間は長くは続かなかった。ダイヤモンドビコーを激しい疝痛が襲い、昨年春に続いて2度目の開腹手術が、日高地区農業共済組合三石家畜診療センターで行われたからだ。一時は快方に向かうかに思われたが、29日朝に容体が急変。これ以上苦しませないためにという判断のもと、安楽死の措置がとられたのだった。

 出産後、すぐに母親と引き離された男の子は、今は芦毛の乳母に育てられ、元気にしているという。

「お腹がすいていたんでしょうね。乳母は、鹿毛だったお母さんとは毛色が違うのですが、その姿を見た途端に一目散に駆け寄っていきましたから。その様子に思わず笑ってしまいましたけど、やっぱり寂しさはあると思うんですよね」(村上愛さん)

 そして「人間もそうですけど、女の子に比べて男の子は弱いので、どうかこのまま元気に育っていってほしいですね」と、遺された仔馬への思いを村上さんは語ってくれた。

 まだ小さな我が子を残して、天に召されたダイヤモンドビコー。天国から愛する息子の成長を、温かく見守っていることだろう。(取材・文:佐々木祥恵、写真:村上愛)

ダイヤモンドビコーの特別コラムを、2/4(火)18時に、コラム「第二のストーリー」にて公開予定です。

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