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トウカイトリック引退、野中師「来るべき時が来た」〜8年連続で天皇賞(春)出走

  • 2014年02月07日(金) 18時52分
 トウカイトリックが遂に引退する。ディープインパクトと同世代ながら現在まで長距離路線を中心に活躍してきた。8年連続で天皇賞(春)に出走。今年は9年目を目指すというプランもあり、春の重賞戦線に向けて調教を再開した矢先に「これまでにない筋肉痛を発症したため」(野中師)引退する運びとなった。

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「来るべきときが来た、という感じ」と、野中師は感慨深げに愛馬に訪れた“その時”を振り返る。

「競走馬の調教は、負荷をかけたダメージを修復するように強くなる。いつもなら負荷をかけたあと少々のダメージはあってもその後回復するのに、今回は調教のわりにはダメージが大きく回復するのに時間がかかりそうだった。回復を待って、もう一度鍛えるという手もあったけれど、筋肉痛の程度もよくなかったし、年齢的にもさらに負荷をかけていくのもどうか、ということで引退が決まりました」(野中師)

 今後は8日付で競走馬登録を抹消。同日、栗東トレセン乗馬苑に移動し、去勢。しばらく様子をみたあとに、乗馬になるべく京都競馬場へ移動する予定だ。

 急きょ引退が決まったため、今年の天皇賞(春)までに乗馬デビューができるかは微妙なところ。もし叶えば、これまでとは違うかたちだが、9年連続で天皇賞(春)に“参加”できる。

「乗馬としてデビューするときは競馬がなくても見に行きたいですね。いつか、乗馬として天皇賞(春)当日にお客さんの前に立ったとき、ちょっと前にトウカイトリックもこの淀の舞台を走っていたことを思い出してくれたら嬉しいです」

 最後に野中師にトウカイトリックと一緒に写真を撮らせていただいた。機嫌が悪かったらしく、なかなかこちらを向いてくれない。野中師がニンジンを与えると食べに来るのだが、カメラを向けているこちらを気にして耳を絞ったままだ。

「ちょっとしたことを気にする“あかんたれ”やからなぁ(苦笑)。ちゃんと誘導馬になれるかな。ドキドキしているトリックがファンの人たちに“誘導”されるんじゃないか(笑)」と、野中師は最後まで心配そうに愛馬を見やった。
(取材・写真:花岡貴子)

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