真一文字に伸び切った。「第28回
ファルコンS・GIII」(芝1400m)は22日、中京11Rに18頭で争われ、後方でじっくり構えた
タガノグランパ(栗東・松田博)が1番人気に応えて差し切り勝ち。流れるようにスムーズに立ち回って直線を迎えると、外から一直線に伸びてラ
イバルたちをねじ伏せた。勝ちタイムは1分21秒2。首差の2着は3番人気の
サトノルパン。出遅れに加えて、直線でも前が壁になる厳しい形。こじあけるにようにして伸びたが、わずかに及ばなかった。さらに1馬身1/4差の3着には11番人気の
アルマエルナトが入った。
「競馬っていいなと思いました」と笑顔を見せる福永は、加重制裁による3週間の騎乗停止で、
JRAのレースには21日に復帰したばかり。今週の高知競馬で騎乗機会はあったが、その間「心境の変化がありました。やはりジョッキーとして結果を出すしかないので」と、自身にとっても今季重賞初Vを喜ぶ。
前半3Fが33秒0というハイペースもあって「折り合いはついたし、外へブン回そうとレース前から考えていた。次を意識して、イメージ通りに乗れました」と声を弾ませる。「長くいい脚を使えるし、抜け出してからもしっかり。これならマイルでも大丈夫」と、
NHKマイルC(5月11日・東京、芝1600m)へ向けて胸を高鳴らせた。
松田博師も「距離は持つと思うし、持ってもらわないと困る」と喜色満面。次走については「
皐月賞(4月20日・中山、芝2000m)か
NHKマイルCか、どちらかやな」と明言を避けたものの、「
皐月賞に出したいけど、左回りの方が切れるからな」とつぶやいた。3歳牝馬戦線には大本命馬の
ハープスターを擁する名将の気持ちはどうやら、3歳マイル王決定戦へと向いているようだ。
提供:デイリースポーツ