ゴールで“
ショウナン”の勝負服が重なった。
NHKマイルCトライアル「第32回
ニュージーランドトロフィー・GII」(芝1600m)は12日、中山11Rに15頭で争われ、中団を追走した1番人気の
ショウナンアチーヴ(美浦・国枝)が息の長い末脚を繰り出して差し切りV。
朝日杯FS2着の舞台でうれしい初タイトルを手にした。発馬はひと息だったが落ち着いてポジションを押し上げ、4角では前を射程圏に入れた位置まで進出。内の4番人気
ショウナンワダチ(2着)と併せ馬の形で伸びると、激しいたたき合いから最後の1完歩で鼻差前に出た。勝ちタイムは1分33秒3。さらに1馬身1/4差の3着には先行した8番人気の
ベルルミエールが入り、上位3頭が
NHKマイルC(5月11日・東京、芝1600m)の優先出走権を獲得した。
「ペースが速く、いい感じで流れてくれた」と後藤。徐々にポジションを上げ、直線入り口では「
ショウナンワダチ(2着)が完璧なレース運びだったので、これが相手だと思って、信じて目標にした」と冷静に判断した。
どうしても勝ちたいレースだった。「前走の
ファルコンSは小さなミスがあの結果(0秒4差6着)になってしまった。きょうは一つもミスできない気持ちだった」と後藤は胸をなで下ろし、自身にとっては12年
マーチS以来の
JRA重賞勝ちを喜んだ。
朝日杯FS2着の底力を見せつけた内容に、国枝師は「きょうは少し気合が入り過ぎていたけど、勝てて良かった。もう少し馬体の張りを良くしていきたい」と課題を挙げながら、大一番・
NHKマイルCへ狙いを定めた。
提供:デイリースポーツ