これぞ、極上!何も言うことはない。目下4連勝中の
トゥザワールドが、栗東CWで抜群の反応を見せた。
ラスト100mで、
クラージュドール(4歳1000万下)、
ウインサーガ(5歳500万下)に並び掛け、
ゴーサインが出されると即座に
トップギアへ。6F81秒0-37秒7-12秒0の好タイムで鮮やかに最内を突き抜け、前者に半馬身、後者に1馬身先着して見せた。
「非常にいい雰囲気ですね。求めた分だけ走ってくれました。僕が今まで乗った中で一番乗りやすい馬。このクラスでこれだけ乗りやすい馬というのは初めてです」と主戦の川田は最大級の賛辞を送る。まだ3歳の春だが、精神面も大人びている。「僕の中でこれ以上、求めるものはありません」。ここまで言わしめるのだから、世代のエースに立てる資格を十分に備えている。
ワールドにとって、何より頼もしい存在が、川田だろう。先週の
桜花賞を
ハープスターで勝利。単勝オッズ1.2倍という圧倒的な人気を集め、そのプレッシャーに打ち勝っての大外一気。「本当にいい経験をさせていただきました」。川田がジョッキーとしての階段を、また一つ上がった瞬間でもあった。
狙うは1993年の
武豊(
ベガ-
ナリタタイシン)以来、史上5人目となる
桜花賞-
皐月賞連勝だ。「(
ハープスターと同じように)この子も新馬から乗せてもらって、ここまでたどりついた。いい結果を出したいですね」。その瞳に一点の曇りもない。今の川田なら、きっと期待に応えてくれる。
提供:デイリースポーツ