「いい反応だった。痛かったけど」。実は馬場入り前にアク
シデントがあった。調教スタンドのすぐ前で後藤がまたがった直後だ。繊細なところがあり、何かに驚いた馬が、厩務員を引きずるように反抗。振り落とされた鞍上は、痛そうに右足のふくらはぎのあたりをさすった。
「油断だよね。このあとレースまで、馬より人間が回復していればいいけど」。苦笑いした後藤の背中には落馬した際についた砂がそのまま。それでも厩務員が手綱を放さず、馬にダメージがなかったのが何よりだ。「びっくりしたみたい。でもいい動きでした」と中川師もホッとした表情で話した。
重賞とはいえ、今回は出走馬の過半数を1勝馬が占める手薄な組み合わせ。阪神JF6着、デイリー杯
クイーンC2着の実績は他馬を大きくリードしている。それだけに確実にものにして
オークス本番へ弾みをつけたい。
「新馬戦を勝ったばかりでも強い馬もいるが、東京の2000mでどういう競馬ができるか」と中川師は前を見据える。また鞍上は「次の2400mに向けて何とか格好をつけられるようにしたい。
ハープスターしかいないと(ファンを)がっかりさせるようでは…」。強過ぎる
桜花賞馬を仮想敵に、先へ楽しみをつなげる走りを見せられるか、注目だ。
提供:デイリースポーツ