「第19回
マーメイドS・GIII」(芝2000m)は15日、阪神11Rに14頭で争われ、1番人気の
ディアデラマドレ(栗東・角居)が差し切り勝ち。1分59秒4のタイムで重賞初制覇を成し遂げた。道中は中団の外めを追走。手応え十分に直線に向くと、大外を通って鮮やかに抜け出し、後続に1馬身半差をつける快勝劇を演じた。2着は2番手からいったん先頭に踊り出た13番人気の伏兵
コスモバルバラ。トップハンデ56キロを背負った2番人気の
フーラブライドは最後に差を詰めたものの、2着から半馬身差の3着に終わった。
「いいポジションでリズム良く走れたのが良かった。前残りだけを心配したけど、いい末脚でした」。6年連続
JRA重賞Vを決めた藤岡康は白い歯をこぼした。
いかに平常心で臨めるか。スタンド前発走だった
エリザベス女王杯でイレ込んだため、今回はメンコを着用。「厩舎も工夫してくれて
エリザベス女王杯の時よりも落ち着いていた」と振り返った。
1000万下の身ながら、単勝1番人気に支持された。ハンデ戦になった06年以降、1番人気の勝利は1頭のみだったが、そんな不吉なデータも乗り越えた。
次走は未定だが、夢が広がる大きな1勝だ。「力をつけている。少しずつ成長していけば、もっと大きな舞台でも活躍してくれると思う。ポテンシャルは持っているので」と主戦は力を込める。
母ディアデラノビアは重賞3勝を挙げながら、GIタイトルには手が届かなかった。母が果たせなかった夢を追いかける。
提供:デイリースポーツ