伏兵が北の大地で踊った。サ
マースプリントシリーズ第1戦「第21回
函館スプリントS・GIII」(芝1200m)は22日、函館11Rに14頭で争われ、後方を追走した8番人気の
ガルボ(美浦・清水英)が力強く抜け出し、1分8秒5のタイムで12年ダービー卿CT以来となる重賞4勝目を飾った。首差の2着はゴール前で強襲した6番人気
ローブティサージュ、さらに頭差で4番人気
クリスマスが3着。なお、圧倒的な1番人気だった
ストレイトガールは好位から運んだが、直線ではスペースをなくして11着に終わった。
待ち望んだ勝利だ。
ガルボは約2年2カ月ぶりの勝利。夏は函館を主戦場とする津村も開幕2週目、21戦目にして初白星となった。「レース前から具合の良さは感じていた。好結果を出せて良かったです。僕自身も函館2週目でようやく勝ててホッとしている。これで勢いに乗っていきたい」と声を弾ませる。
スタートは出負け気味だったが、落ち着いて後方からパートナーを誘導。こん身の左ステッキに応え、鮮やかに先頭でゴール板を射抜いた。10年
マイルCS(15着)以来のコンビ。レース前には主戦の
石橋脩から助言も受けた。即結果につなげて「こういう差す競馬も合っているんでしょう。新たな一面が見られました」と今後に期待を込めた。
清水英師も「4コーナーでうまく外に出せたのが勝因。58キロを背負って勝ったんだし、馬を褒めてやってください」と手放しで喜ぶ。今後は短期放牧を挟んで
キーンランドC(8月31日・札幌、芝1200m)に向かう見通し。復活を遂げた7歳馬が、夏の短距離王を目指して突き進む。
提供:デイリースポーツ