昨夏に2連勝した得意の函館で重賞初制覇。サマー2000シリーズ第2戦「第50回
函館記念・GIII」(芝2000m)は20日、函館11Rに16頭で争われ、2番人気の
ラブイズブーシェ(栗東・村山)が7度目の挑戦で初めて重賞タイトルを獲得した。道中は後方グループを追走。勝負どころで外からまくり気味に進出し、その勢いをキープしたまま直線で抜け出して、2分0秒1のタイムでゴールを駆け抜けた。2着はトップハンデの58キロを背負った8番人気の
ダークシャドウ。しぶとく差を詰めたが、3/4馬身差及ばなかった。さらに1馬身半差の3着はジワジワと脚を伸ばした7番人気の
ステラウインド。なお、先行した1番人気の
グランデッツァは直線で伸びを欠き、10着に敗れた。
スタートで出負けして好位追走という当初のシナリオは崩れたが、慌てることはなかった。「ペースが流れたので、向正面で思い切って出して行きました」と古川。「長く脚を使えるので、自信を持って動きました」と、してやったりの表情だ。
昨年の
有馬記念4着馬が、その地力をいかんなく発揮した。「ここまで強い競馬ができるとは…。想像以上です」と村山師は勝ちっぷりに舌を巻く。
“Dr.コパ”こと小林祥晃オーナーも満面の笑みだ。同じ村山厩舎の
コパノリッキーで
フェブラリーSを制したのを皮切りに、今年は
JRA重賞4勝目。「今年は5と8がラッ
キーナンバー。(
フェブラリーSの)
コパノリッキーが5+8で枠は13番、(
高松宮記念の)
コパノリチャードが5番。今回は8-5で3番だったからね。勝つと思ったよ」と得意げに声を弾ませた。
次走は
札幌記念(8月24日・札幌、芝2000m)。函館に残って調整し、10着に敗れた昨年の雪辱を期す。「馬が完成してきている」と指揮官が腕をまくれば、オーナーも「札幌は方位がいいね」と意欲満々。ひと皮向けた5歳馬が、勢いに乗ってサマー2000シリーズ王者を目指す。
提供:デイリースポーツ