午前6時半。小倉競馬場のどのコースを見渡しても姿を確認できたのは、
メイショウナルトただ1頭。「こっちは馬が少ないから、栗東にいる時より落ち着きがあるよ」と水元助手がほおを緩めるように終始、
リラックスして角馬場を周回した。
ダートコースに入っても気負うことなく半マイルから加速。5F65秒1-37秒5-11秒4の好時計で駆け抜け「折り合いがついて、いい動きだったよ」と水元助手は笑顔を見せた。
4走連続2桁着順から前走の
七夕賞で一変してみせた。長距離輸送の疲労が残らないようにと、3日に小倉へ入厩。台風が接近していることから「直前輸送だったら、バタバタしていただろう。その点では、早めに来て良かった」と武田師はうなずいた。
道悪については「去年、稍重でいい時計(レコード)で勝ってるように大丈夫」とむしろ歓迎の様子。57.5キロのトップハンデも「心配していない。克服してくれないと」と前向きに話し「冬場は体が硬くなるけど夏は柔らかい。暑い時期が合うんだろう」と声を弾ませた。
指揮官は「長い調教師人生で、気の悪い馬はたくさんいたけど走ったり、走らなかったり、ここまで極端なのは初めて」と語る。とはいえ、重賞2勝の実力馬。集中して走れば
小倉記念連覇も十分可能だ。
提供:デイリースポーツ