重賞3勝馬の胸を借り、重賞初Vへの準備を整えた。
アヴニールマルシェは、美浦坂路で
レッドスパーダ(8歳オープン)と併せ馬。終始、馬なりで追い切り時計こそ4F56秒2-40秒7-13秒3と目立つものではないが、先輩馬とのケイコは、キャリア1戦の若馬にはハードワークとなったはずだ。
実戦での直線のたたきあいを想定したのだろう。道中は抜きつ抜かれつを繰り返して、最後は併入でゴール。手綱を取った北村宏は「(実戦さながらの)道中は予定通り。うまく気持ちをコントロールできて、いい走りができた」と納得の表情を浮かべた。
「万全の態勢で臨める」と力を込めたのは藤沢和師だ。「勝った後は放牧を挟んで、ここを目標にしっかりと調整をしてきた。入厩して1か月ぐらい乗り込んできたし、最終追い切りも楽に動けていた」とこの日の動きを満足げに振り返った。
全国リーディングをひた走る好調な厩舎は、
アヴニールマルシェ、
カービングパス、
ミッキーユニバースと、デビューした3頭全てがV。今年の2歳馬は、まだ負けていない。
11年には今や世界No.1ホースとなった
ジャスタウェイが2着、昨年はのちの
桜花賞馬、
皐月賞馬がワンツーを決めた出世レース。「直線が長いコースは合うし、いい条件だね。ここで結果を出せば今後の楽しみが増えるからね」と、トレーナーの期待も膨らむ。
厩舎悲願の牡馬クラシック獲りへ。出世レースを制して、来春の主役へと躍り出る。
提供:デイリースポーツ