栗東CWのラスト200mのハロン棒のあたりで川田のアクションが大きくなった。瞬時に加速。
トゥザワールドの四肢がもうひとつ大きく、伸びやかに広がる。リーチが伸びただけ、スピードも乗る。併走先行した
ラブリーデイ(4歳オープン)に並ぶ間もなく、内からぐいっと前に出た。
直線の入り口で1馬身後ろにぴったりの位置関係が、あっという間に逆転した。ゴール標識では2馬身以上前に出ていた。実に鋭い。6F83秒7-38秒6-11秒6の時計を出した。
普段は慎重な口ぶりの川田も、ためらうことなく「非常にいい動き」と評した。鞍を通した感触が悪いはずがない。「
セントライト記念(2着)の時と、がらっと変わったという感じではありませんが、今回もいい状態で迎えられると思います。春は多くの支持を受けながら結果が出せなかった。何とか最後の一つで良い結果を」と意欲を示した。
池江師の見立ても強気だ。「動きは良かったですね。前走はよく踏ん張ってくれたと思いますが、今回は久々を叩いた上積みもあると思う。距離はやってみないと分からないが、うまく運んでこの馬らしいレースができれば」。
皐月賞は2着、そしてダービーは5着。クラシック制覇のラストチャンスに挑む。
提供:デイリースポーツ