11月3日(月)に、
盛岡競馬場で行われる第4回
JBCレディスクラシック(JpnI・ダ1800m)に出走する
トロワボヌール(牝4・美浦・
畠山吉宏厩舎)について、関係者に話を聞いた。
畠山吉宏調教師。
「前走の
柳都S(3歳以上1600万下・ダ1800m・1着)後は、ここを目標に在厩して予定通りに調整できました。2歳、3歳の頃は、いつも馬房でイライラしていました。レースを使って、体が戻らず、山元トレセンに放牧に出すを繰り返していたんですよね。それが、昨年10月のレース後に4か月ほど休養をさせて、こちらに戻ってきたら落ち着きが出ていました。そして今年2月の500万条件のダート戦に勝ってくれたんです。年齢を重ねたこともあるのでしょうけど、昔は何だったんだろうというくらい、今では馬房ではゆったりしています。
前走を使った後も、体の減りも1週間ですぐに戻りましたし、ここへ向けての調整の組み立ても問題なくできて、順調に来ました。それに夏休み明けの前走をひと叩きした上積みも期待できます。これまで長距離輸送の経験がなかったのですが、前走で新潟への輸送もこなしてくれましたので、盛岡への輸送も心配していません。盛岡は直線に坂がありますが、東京競馬場でも勝っていますので、その点も問題ないでしょう。
以前、ウチの厩舎にいた
グラッブユアハート(
クイーン賞、
白山大賞典、
マリーンCなど、交流重賞5勝)の時よりも、牝馬限定の交流重賞が増えていますし、この馬にもそういう路線で活躍してくれることを期待したいです」
担当の村上厩務員。
「2歳時は、気性が勝ちすぎていたんですよね。新馬戦の時は大人しかったのですが、2戦目では装鞍所でうるさくて、次はパドック、返し馬…と毎回うるさくなる場所が違ったんです。休み明けは良くても、2走目、3走目がダメだったり…。今年に入ってからは、精神面のコントロールがだいぶできるようになってきました。体も大きくなったのもあるでしょうし、頭の中が大人になったのかなと思います。それに今は、前の馬を抜かすぞという感じで、自分からその気になって走っているので、競馬をする上では良い方向に行っていますね。
今回は美浦からただ1頭の参加で馬運車でも1頭なので、そこが不安点でもありますが、新潟でも輸送をこなしてくれましたし、山元トレセンと美浦を行ったり来たりしてもいるので、大丈夫かなとも思っています。強い馬も多いようですが、賞金を加算しないと今後牝馬限定の交流重賞を使っていくのが難しいので、何とか上位に来てほしいですね。不利なく流れに乗って競馬ができれば、ある程度はやれると思っています」(取材・写真:佐々木祥恵)