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イスラボニータの蛯名は「相手どうこうじゃない。自分の力を出し切れるか」/ジャパンC

デイリースポーツ
  • 2014年11月27日(木) 12時00分
 一点の曇りもなし-。柔和な栗田博師の表情が全てを物語る。「ええ、ここまで本当に順調にきましたね」。今年の皐月賞イスラボニータが美浦Wで躍動した。

 前脚を投げ出す独特のフォームで、ぬかるんだ馬場を駆け抜けた。シャイニープリンス(4歳オープン)を7馬身追走し、5Fからは4馬身の間隔を保ちながら直線へ。ここからは役者の違いとも言うべきか。鞍上が軽く前進を促した程度でアッという間に僚馬をとらえた。最後は食らいつく相手に合わせる形で併入し、6F83秒8-39秒5-12秒7で最終リハを終えた。

「レースに使う週はお釣り残しでサーッと。反応を見たかった。良かったですよ」とトレーナーは目尻を下げる。1番人気で3着に敗れた天皇賞・秋から中3週。「あの時は直線で先頭に立ってソラを使った。メイチの競馬をしていないから疲れが抜けるのは早かった」と好調キープに太鼓判だ。

 頼れる男が戻ってきた。デビュー時からコンビを組み、8戦6勝2着2回。誰よりもイスラを知る蛯名とのタッグ再結成は心強い。前走時はフェノーメノ(14着)に騎乗し、ルメールに手綱を譲った。

「他人のレースぶりをどうこうは言いたくない。ゴール前で遊ぶ癖は何回も乗っているので分かっている」という言葉に主戦としてのプライドがのぞく。

「1週前追いに騎乗して(セントライト記念=1着時よりも)良くなっていると感じた。相手どうこうじゃない。自分の力を出し切れるか」。超豪華メンバーでも臆することはない。能力全開の先に栄光はある。

提供:デイリースポーツ

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