競馬は血統や前評判が全てではない。
コスモナインボールは昨年の北海道サマーセールで100万円(税抜き)。サラブレッドは億単位で取引されるケースもあり、まさに“格安”の買い物だ。それが既に落札価格の約30倍にあたる2980万円を稼ぎ出している。レースぶりもまたしぶとい。未勝利-アスター賞-アイビーSはいずれも先行策から押し切った。2着馬との着差はそれぞれ半馬身、首、頭。派手さはないが、ゴール前のたたき合いでは非凡な勝負根性を発揮する。「3走前は重馬場で勝っている。雨が降ればなおいい」。三野輪厩務員は週末の雨予報には思わずニヤリだ。成長を遂げた雑草が、大舞台でも渋い輝きを放つ。
関東馬
ネオルミエールは1週前に栗東トレセンに入厩。環境に戸惑うことなく、順調に調整されている。火曜朝、栗東坂路でまたがった柴山は「思ったよりも落ち着いていましたね」と好感触を口にした。前走のいちょうSは2着に敗れたが、しぶとく迫った末脚は光った。「中山のマイルならちょっと考えてしまうが、阪神ならイメージしやすい」と意欲を燃やしていた。
提供:デイリースポーツ