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キズナ来年の有馬記念で引退/ノースヒルズ前田氏×武豊騎手トークショー

  • 2014年12月19日(金) 15時47分
 12月18日(木)、新刊『世界一の馬をつくる』の発売を記念して、著者でありオーナーブリーダーの前田幸治氏と、キズナの主戦・武豊騎手とのトークショーが大阪で開かれた。

 先着150名の参加チケットは、1週間も経たないうちに完売。平日の夜、学校や会社帰りの20代〜30代の男女を中心としたファンが詰めかけた。

 冒頭に、編集協力をしたライターの島田明宏さんから「ノースヒルズ見聞録」と題し、「ノースヒルズや大山ヒルズのスタッフは、“馬乗りのプロ”であるだけでなく“競馬のプロ”である」といった取材で感じられた話が紹介された。

 いよいよ前田氏と武騎手が登場すると、多くの人がスターのツーショットをカメラに収めようと立ち上がった。

 武騎手は、前田氏の尊敬する点を聞かれると「情熱と明確な目標を持たれている。周囲の人が、『オーナーの夢をなんとか叶えられるようにがんばりたい!』と努力するような、人を動かす力がある」と語った。

 武騎手自身も、前田氏の初GI制覇の夢を98年桜花賞ファレノプシスとともに叶えた。それに答えるように前田氏は「武騎手が自分の馬に乗ると、ワクワクします。夢は凱旋門賞を武騎手と共にキズナで勝つことです」と、生産馬での夢を明言すると、会場からは拍手が沸き起こった。

 キズナは今年の天皇賞・春の後に骨折が判明し休養していたが、先週12日(金)に栗東トレセンに帰厩。武騎手は「昨日トレセンで見てきましたが、一段と逞しい体になっていました。骨折をした後は、その箇所以外でも体調を崩しやすいんですが、キズナは順調で、大山ヒルズのスタッフの努力やケアの良さを感じました」と目を輝かせた。

 前田氏は「調教師と話をし、キズナの復帰後のローテーションも決まりました」と発表。2月15日の京都記念で復帰初戦を迎え、産経大阪杯天皇賞・春宝塚記念と進み、大山ヒルズを経由して渡仏。フォワ賞から凱旋門賞へと挑戦する予定。帰国後は「状態を見ながらですが、ラストランに有馬記念を使って、引退式を行いたい」ということだ。

 トークショー後の質問コーナーで、学生から「将来牧場で働きたいが、大切なことは?」と聞かれた前田氏は「真面目なことと、競馬が好きなこと。ぜひうちの牧場へ」とラブコールを送った。また、小学生の男の子から「どうやったら強い騎手になれますか?」と聞かれた武騎手は「真面目に努力すること。がんばってください」と丁寧に答えた。

 何度も拍手と笑いが起こったトークショー。最後に、第80回日本ダービーキズナで優勝した武騎手は「第100回の日本ダービーには、キズナの子で出走したいですね」と夢を語った。

 前田氏と武騎手の夢を結ぶキズナ。夢は、来秋の凱旋門賞だけでなく、さらにその先へと広がり、新刊の副題の通り「チームノースヒルズの飽くなき挑戦」は続く。

(取材・写真:大恵陽子)

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