2走前の
アルテミスSでは10着と崩れたが、前走の
赤松賞ではハナ差の2着と巻き返した
テンダリーヴォイス(牝3・美浦・
萩原清)他、
フェアリーS(GIII・芝1600m)に出走予定の美浦所属各馬について、関係者に取材した。
テンダリーヴォイスについて、騎乗する
北村宏司騎手。
「前走は真っ直ぐに走れたことが、ここ最近の競馬の中でも良かったと思います。負けたのは残念でしたが、道中のリズムも良かったですし、まずまず良い内容だったと思います。順調だと聞きましたし、今日(1/8)は最後だけ併せる形で体調をキープするような追い切りをしました。動きも良かったですし、落ち着きもありました。新馬の頃から良い動きをしていましたし、毎回頑張って走ってくれています。不発の時もありますが、決め手があるのが長所です。ハンドル操作が良いですし、
ギアチェンジも速い馬です。スタートさえうまく出られれば、中山のマイルや短い直線もこなしてくれると思います。力のある馬ですから、何とか結果を出したいですね」
アルテミスSの3着など重賞好走の実績がある
トーセンラーク(牝3・美浦・菅原泰夫)について、
吉田隼人騎手。
「前走(阪神JF・17着)後も変わりなく順調に来ています。本当はパートナーと走って闘争心を出させたかったのですが、急きょ単走での追い切りになりました。馬場の良いところを走らせるようにしましたが、負荷をかけた追い切りができたと思います。元気一杯ですし、問題なさそうですね。競馬に乗せてもらった時から、賢さを感じましたし、完成された感じもありました。前走はゲートが今ひとつでしたが、今回は中山のマイルということで、良い枠を引いて内でうまくロスなく回り、開いたところを伸びてくるという競馬ができれば良いですね。東京の
アルテミスSの時はポジションを取りに行った分、終いが甘くなりました。東京のマイルよりも中山のマイルの方が合っているように思います」
メイショウメイゲツ(牝3・美浦・小島太)について、
蛯名正義騎手。
「以前に比べて落ち着きが出てきて良い感じですね。新潟、東京と広くて走りやすいコースでの競馬が続いていますので、中山コースをこなせるかが鍵となるでしょう。現状では器用なタイプではありませんので、中山がどうかなという気もしますが、落ち着きが出てきていますし、そのあたりで何とかこなしてくれればと思います」
エヴァンジル(牝3・美浦・
菊川正達)について、菊川調教師。
「前走(未勝利・1着)後はここを目標にして、この中間も順調そのものです。中2週のレースが続きますが、馬はへこたれた感じもなく元気です。今日(1/8)の追い切りも、文句なしの動きでした。良い決め手がありますし、ここでもチャンスはあると思います」
ギンザヴィクトリア(牝3・美浦・
水野貴広)について、水野調教師。
「まだ自分から動くという感じではなくて、今日の追い切りでも後ろの馬を待つような形になりましたが、これまでに比べれば前向きさは出てきました。まだ子供っぽい面はありますが、以前よりは我慢できるようになってきて、精神的に大人になっています。これまでは能力だけで動いている感じでしたね。今後は徐々に成長していってくれると思います。前走の
赤松賞(6着)は出遅れ気味でしたし、挟まれたところもありましたからね。他の馬との力の差はさほどないと思います。中山のマイルはト
リッキーなコースですが、条件はどの馬も同じですし、折り合いに心配はないので、ゲートをスムーズに出てくれれば良いですね」
ハナズプルメリア(牝3・美浦・
加藤和宏)について、加藤調教師。
「疲れは見られませんし、順調です。中山コースは初めてになりますが、右回りも気になりません。今回は重賞ですが、1勝馬が多いですし、能力にさほど差はないと思っています。小柄なので揉まれると良くないですが、気分良く走ることができればここでも十分戦えると思います」
マラケシュ(牝3・美浦・
佐藤吉勝)について、佐藤調教師。
「この中間は坂路で調整してきましたが、今日(1/8)はウッドチップコースで強めにやりましたし、時計的にも十分だったと思います。ハナにはこだわらないですが、気分良く運べる形が理想です。内枠を引いて、ロスなくレースができれば良いですね」(取材・写真:佐々木祥恵)