近走は重賞で奮闘を重ねている
クリールカイザーが、初のタイトル獲得へ挑む。「相手は強いが、今後のために賞金加算をしておきたい。ここでいい走りができれば先も見えてくる」と馬渕助手は、
ゴールドシップの実績に敬意を表しながらも一発へ意欲を見せる。
昨年は
オールカマー3着、
アルゼンチン共和国杯2着、
ステイヤーズS3着。4走前の
札幌日経オープン(4着)からブリンカーを着用するなど、馬具を工夫したことが奏功している。「気持ちが集中するようになった」と、安定して力を発揮できるようになった。
相沢厩舎は昨年、このレースを
ヴェルデグリーンでV。だが同馬はその後、腸閉塞(へいそく)を発症し、末期がんのため予後不良になってしまうという悲しい出来事があった。新たな看板馬の一頭になるべく、まずはひとつ、勲章が欲しい。「前走の
ステイヤーズSは距離が微妙に長かったが、今回は力を出せる条件」。大物食いへ、同助手は力を込めた。
主役を務める
ゴールドシップは追い切り前日の火曜朝、栗東坂路をリズミカルなキャンターで上がった。「元気いっぱい。厩舎周りを歩いていても引きずられそうになるよ」と今浪厩務員は笑顔をのぞかせる。昨年の
有馬記念3着を叩いて臨む一戦。「中山では不思議と落ち着いている。だから成績も崩れないんだろう。ここもいいところを見せてほしいね」と期待を寄せた。
提供:デイリースポーツ