有馬記念優勝馬の参戦は、83年
アンバーシャダイ(1着)以来32年ぶり。56回を数える伝統のGII戦に臨む
ゴールドシップが、栗東坂路で活気あふれる動きを披露した。「
有馬記念以上の出来。今年初戦なので楽しみ」。手綱を取った岩田が期待を込めた。
馬場整地後の栗東坂路で、
ディーセントワーク(4歳500万下)との併せ馬。力強く四肢を回転させ、ラスト1Fで軽く
ゴーサインを送られると瞬時にひと伸び。追いすがる僚馬に2馬身先着した。タイムは4F52秒6-38秒3-12秒5。「動きはすごくいい。反応も良かった。常歩、速歩でもキビキビしていた」と鞍上は合格点を与えた。
主役の座は譲れない。昨年の
有馬記念は3着に終わったが、勝ち馬とはわずか0秒1差。苦手とするスローペース&切れ味勝負でも崩れなかった。「復調途上だった一昨年の3着とは内容が違う」と今浪厩務員は胸を張る。引き続き舞台はGI2勝を含む[2-0-2-0]の中山。
リラックスしてレースに臨めるよう、例年の中山遠征時と全く同じ場所の出張馬房を利用する予定だ。「コース相性自体も悪くないが、中山では不思議と落ち着きが出る」と目を細めた。
今春は
ドバイシーマクラシックに登録済みだが、上半期の最大目標はあくまで3連覇が懸かる
宝塚記念だ。「年明け初戦で弾みをつけてほしい」とベテラン厩務員はエールを送る。厩舎で二枚看板を務めた
ジャスタウェイは世界一のままターフを去った。“同級生”から託されたバトンを握り締め、芦毛の5冠馬が現役最強を誇示していく。
提供:デイリースポーツ