予想を超える進化に、鞍上は驚きを隠せなかった。
エイシンブルズアイは、昨夏の
キーンランドC5着以来のコンビとなる秋山を背に栗東坂路で最終デモを敢行した。鋭い伸びを見せて、4F53秒5-38秒8-12秒4を計時。本格化をアピールした。
「いい動きでしたね。すごい躍動感がありましたし、活発に動けていましたから。何も問題ありませんよ」と見守った野中師は笑みを浮かべ、合格点を与えた。中2週ということもあり、全体時計は抑えめだったが、先行させた
トウカイビジョン(5歳1000万下)をきっちりとらえて併入した。
「もうちょっと馬の後ろで我慢させたかったんですが、すごい行きっぷりで」と秋山。行き脚がつくと、抑え切れない手応えで、すぐに併走馬をかわしにかかった。旺盛な前進気勢は、以前の姿からは想像できないものだった。
もっとも、指揮官にとっては、想定内。「秋山はビックリしていたね。前はマイルを持たせるための調教をしていたけど、今は短距離の調教をしていて、前向きになっているから」と説明する。全てはス
プリンターとして頂点を極めるため。「本当に良くなるのは秋だろうけど、チャンスが巡ってきているのだから、狙っていかないとね」と
高松宮記念(3月29日・中京、芝1200m)制覇を視界に入れる野中師。まずはここで重賞初Vを飾って、短距離王の座をグッと引き寄せる。
提供:デイリースポーツ