ストレスは、全く感じない。軽く促すと
アンバルブライベンは、即座にギアを
チェンジ。ラスト1Fに全てを集約させ、トップスピードで栗東坂路を駆け上がった。フィニッシュラップは、こん身の1F11秒7(4F53秒3-37秒8)。究極と言っていい加速感で、しっかりと好調を伝えた。
「おしまいだけ、軽く気合をつけましたが、いつも通りいい反応をしてくれました。使った後の反動も感じません」。重賞初Vを決めた2走前の
京阪杯を含め、全7勝中6勝をエスコートしてきた
ベストパートナーの
田中健は、落ち着いた口調で“いつも通り”を強調し、「いい意味で落ち着きが出てきたように、精神的にも成長してきていますよ」と続けた。
前走の
淀短距離Sは、外枠(16頭立て(13)番)からの発進。しかも57キロを背負っていた。それでも、迷わず主導権を握り、0秒2差2着に踏ん張った。ハードルが高いなかで見せた粘り強さ。それこそが、充実期を迎えた証しと言えるだろう。
「中2週ですが、状態は変わらずきています。年齢を重ね、安定してきたのは確か。好調期間が長く続くタイプですからね。今回も自分の競馬に徹するだけ。小細工はいらないでしょう」。送り出す福島師は、迷いのない先行策を示唆。
田中健も「ハナにこだわりたい」と話す。舞台は[2・2・1・0]の京都芝1200m。自信のステージで、円熟の逃げを打つ。
提供:デイリースポーツ