先々週、先週と負荷をかけるケイコは終わっている。
シャイニングレイにとって最終リハのテーマは「精神面のコントロール」(高野師)だ。
栗東坂路の2本目。前半はソフトに登板すると、道中も人馬のコミュニケーションはピッタリだ。しまいの切れ味を確かめるため、ラストで一杯に追われると、豪快なフットワークで4F55秒5-40秒4-12秒2をマーク。動き&気配の良さをアピールした。「けさは時計よりも内容を重視。前半は集中させてラストだけ。満足のいくケイコができました。(精神状態は)穏やかだし、いい意味で変わっていません」と高野師は、思い描いた通りの調教内容に満足そうな表情を見せた。
前走の
ホープフルSは初めての長距離輸送だったが、好位3番手から正攻法のレースで無傷の2連勝を飾り、改めてセンスの良さを実証した。「今回と同じ条件で勝てたのは強みですね。(中山の)環境を一度経験したのは大きい。馬はそれだけの記憶力がありますからね」とうなずく。
母シェルズレイは3勝を挙げたが、気性の激しさもあって重賞には手が届かなかった。その子はいまのところそんな危うさは見せていない。指揮官が説明する。「母の気性の激しさではなく、母の
父クロフネからパワーとセンスを受け継いだ感じ。そこに
クロフネに足りなかった柔らかさを、父の
ディープインパクトで加えたのがこの馬だね」。偉大な名馬の
ミックスによって生まれた逸材が、ここでも無敵の走りを披露するか。
提供:デイリースポーツ