1番人気を背負った昨年は不良馬場に切れ味をそがれて3着。昨秋の
スプリンターズSも良馬場発表ながら脚を取られる馬場に2着と涙をのんだ。馬場に泣かされてきた
ストレイトガールが悲願成就に燃えている。
リベンジを果たしたい。そんな気持ちを胸の内に秘めながら全休日の23日朝、田中助手は「ここまでは順調にきていますよ」と静かに口を開いた。「2週前にジョッキー(岩田)が騎乗した時に『馬体が小さくないかな』と指摘されたんです。それが先週の段階では『変わってきましたね』と言ってくれた。調教を重ねるたびに馬体の張りが出ている」と青写真通りの仕上がりに胸を張る。
確かに抜群の瞬発力を見せた1週前追い切り(栗東CW6F82秒6-11秒5)後には、岩田が「体の張りが出てきたことが大きいです」と納得の表情を見せた。鞍上の疑念は先週の段階で解消されている。
そして、その後も上昇カーブを描いているという。「先週からさらに変化していますよ。休み明けになりますが、この馬は
ステップはいらない。使わなくても気持ちが入れ替えられるんです」と大舞台に向けて着々と態勢を整えている。
「昨年のような馬場状態にならなければ。良馬場がいいのはもちろんです。でも、ドボドボの馬場でなければ」と、今度こそ馬場を味方につけたいと願う。昨年暮れの
香港スプリントで後じんを拝したエアロヴェロシティへの、地元でのリベンジも懸かる一戦。「何とかGIを獲らせたい」と半端ではない気合の入り方だ。
提供:デイリースポーツ