西の無敗馬が絶好調をアピールした。
キタサンブラックは栗東CWで併せ馬。
メイケイヘリオス(3歳未勝利)を0秒7、
スノーストーム(5歳500万下)を1秒6追走すると、グングン加速してその差を縮める。雨の影響を受けた重い馬場も、3戦全勝の重賞ウイナーにはお構いなし。2頭の外を回り、手綱を押さえた余裕の手応えのまま、
メイケイに4馬身、スノーに首差の先着を決めた。
全体時計は6F81秒1-38秒3-12秒1。騎乗停止中の北村宏からバトンを受け、2週連続で追い切りに騎乗した浜中は「先週よりも良かったですね。動きがスムーズでした」。ゴール前でフワフワとして頭を上げた1週前追い切りとは違い、最後まで集中力を持続したことにホッとした表情を見せる。「北村宏さんから“乗りやすい”と聞いていたけど、イメージと同じでいい感触をつかめた。落ち着きがあるし、精神的に強い馬」と性能の高さにほれ込む。
清水久師も満足げにうなずく。「遊ぶ面を見せたら気合をつけてほしいと伝えたけど、その必要もなかった。具合もいいし、何も心配事がない」と仕上げに胸を張った。
トライアルを無敗で制し、有力馬として大舞台へ。「1コーナーでヨシッと思った。こうなれば、というレースになった」。前走の
スプリングSをこう振り返ったトレーナーは「使うごとに競馬を覚えているし、1F延びるのも問題ない」とGI獲りに力を込めた。
厩舎開業7年目で初めて挑む牡馬クラシック。オーナーの北島三郎氏とは開業当初からの付きあいだ。「プレッシャーをかけられるようなことはないですね。“どうだ? ”“よろしくな”って感じで。せっかくこれだけのいい馬に巡り会えたので、悔いのないようにしたい」と口元を強く結ぶ。浜中も「周りからは“勝ったら祭りやな”と言われます。馬を信頼していいレースを」と意気込む。『4・19中山公演』の主役は誰にも譲らない。
提供:デイリースポーツ