下馬評とは反比例するかのように、2歳牡馬王者が確実に調子を上げてきた。金曜の
ダノンプラチナは美浦南の角馬場で体をほぐしたあと、坂路を1F16秒ペースで1本の微調整。落ち着きがあり、いい意味での
リラックスムードを漂わせた。
動きを見届けた国枝師は「順調。追い切り後の様子も特に変わりはない」と満足そうにうなずく。水曜の計量で、馬体重は前走比5キロ増の477キロ。「今はグングン増える時期ではないから、これで問題はない。いい形でレースを迎えられる」。14日に還暦を迎えたばかりの師は、これまで
JRAのGIを11勝。10年の3冠牝馬
アパパネなど、ここ一番の仕上げには定評があるだけに、前向きなコメントはストレートに受け止めていいはずだ。
メンバー唯一のGI馬で実績は最上位。ただ全3勝はマイルで挙げたもので、2000mは初出走となる。1800mの前走は3着に敗退。今回、最大の課題は距離の克服だろう。それでも蛯名に悲観の色は見られない。
「前走でこなせる手応えはつかめた。このままの感じで成長していけば」。昨年の
イスラボニータに続き連覇がかかる一戦へ「1回使って出来は上向いている。落ち着いて走れればチャンスはある」と反撃のシーンを思い描いた。態勢は万全。
父ディープインパクト譲りの決め脚を、中山の直線で爆発させる。
提供:デイリースポーツ