ダービー馬がもがいている。
凱旋門賞再挑戦を掲げて、15年シーズンをスタートさせた
キズナ。骨折明けの
京都記念の3着は仕方ないとしても、必勝を期した
大阪杯で
ラキシスに完敗。不良馬場という悪条件ではあったが、よもやの連敗を喫してしまった。
「どんな馬場状態であれ、馬場のせいにはできない馬だからね」と唇をかんだ
武豊。直線でいったん先頭に立つなどらしさは見られたが、最後は逆に2馬身突き放されて2着止まり。調教では動いていたが「競馬では、まだ本来のところまでいっていないのかな」と名手は首をひねった。
ただ、あくまで前走は前哨戦。本番の
天皇賞・春で結果を出せれば、軌道は修正できる。幸いにも前走後も順調で、1週前追い切りは栗東CWで6F81秒6-12秒2(馬なり)。単走で余裕を持たせた攻め内容でも、さすがと思わせる動き。田重田厩務員は月曜朝、「元気ですよ。1回使うたびに落ち着いてきていますしね」と出来に太鼓判を押した。
昨年の
天皇賞・春は、圧倒的な1番人気に推されたが、レース中に骨折したことも影響して4着敗退。
キズナにとっては因縁のレースと言えよう。1週前追い切りに騎乗した
武豊は「何も気になることはない。あとはレースでの結果だね。本来の走りができれば」と力を込めた。連敗ストップ、そして完全復活へ。ダービー馬の誇りを汚さないためにも、ここは負けられない一戦となる。
提供:デイリースポーツ