第76回
オークスに出走予定の
ルージュバック(牝3・美浦・
大竹正博)を管理する
大竹正博調教師と騎乗する戸崎騎手の共同記者会見が行われた。
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大竹正博調教師
(今朝の追い切りについて)
「先週火曜日に帰ってきて、週末の土曜日にある程度の時計を出し、今日が2本目の追い切りでした。全体の時計は求めずに最後の3ハロンだけどういう反応で上がってくるかを見ていましたが、良い動きでした。コントロールに関しても、今まで以上に良くなっていましたし、その分、最後の弾け具合が良かったですね」
(
桜花賞(GI)9着のリベンジをするために、変化をつけたり工夫をしたところは?)
「特にないです。リベンジという気持ちも特に持っていないですし、それが馬にどのような影響を与えるかもわからないので、いつも通りという気持ちでやってきました」
(前走の
桜花賞について)
「敗因を1つに求めるのは厳しいと思います。複合的な要素が絡み合っての結果だと考えています。大きな原因としては、僕自身の経験不足だと思います。
桜花賞の最終追い切りは雨の中で行われたということもあり、手綱がすべったという話を
桜花賞の共同記者会見でもしたと思うのですが、そのようなトラブルすらコントロールができていなかったのは僕のミスだと思っています。
桜花賞後は1週間弱、美浦トレセンに置いて競馬の疲れを取り除いてから、ノーザンファーム天栄に移動しました。天栄でメンテナンスをした後にしっかり時計を出していったのですが、馬が自ら走りたいという気持ちをもう1回呼び起こすような調整過程でした。トレセンに帰ってきてもその雰囲気は変わらず維持できましたし、今日の追い切りを見る限り、
ゴーサインを出すまでもなく自分から弾け飛んでいきました。馬の能力をここまで信じてやってきましたし、その能力をきちんと出せるように調整してきました。自信を持って送り出せる状態だと思います」
(東京での
百日草特別でも1着と結果を出しているが?)
「距離は違えど、1回2000mを良い時計で走っていますので、
桜花賞の時より条件は良いのかなと思います」
(枠順や展開は?)
「
桜花賞の時も良い枠を引いたと思ったのですが、結果揉まれる状況になってしまいました。距離が延びる分、枠の有利不利というのは少なくなると思いますので、気分良く走ることができれば、良い結果につながるでしょう」
(位置取りは?)
「いつもジョッキーに任せていますので、考えていないです」
「戸崎騎手とは不思議なくらい、この馬の話はしないんですよね。追い切りの後に『良かったよ』という程度です。競馬での
ルージュバックの背中を知っているのは彼しかいないので、僕がどうこう説明する必要はないのかなと思います。ただトレセンの中の調教に関しては、(自分が)誰よりも知っているつもりですし、自分の仕事はキッチリこなせたと思っています。前走は輸送を挟みましたので馬体重も減りましたが、今回は東京競馬場ですから、450キロ台では出せると思います」
(トレセンでの調整期間が短いことに関して)
「天栄を含め週1のペースで牧場に馬を見に行くのですが、その時の
ルージュバックの目の輝きや雰囲気は、活気があって良く感じました。
桜花賞の最終追い切りではかなり負荷をかけていたので、むしろギリギリまで牧場で調整をして、こちらで残り少ない日数を過ごしても、ある程度仕上がるという印象を持ちましたので、この流れになりました。ちなみに天栄では5本時計を出したと聞いています」
「前回の東京競馬場での競馬は前日輸送でした。その理由としては、デビュー戦が新潟でその時も競馬場に1日滞在したこと、そして春の大きな舞台を見据えて1日前の輸送をしたということです。
オークスに関しては、これまでのように前日輸送の流れを取るのか、当日輸送にするのか、今日明日様子を見て決めるつもりです。
オークスの2400mは牝馬にとって厳しいレースですが、何とか良い形で持っていけそうな感じです。前走は1倍台の人気を背負って、あのような結果になってしまい、本当に申し訳ないです。今回は前走より元気な姿で競馬場に向かうことができそうです。前回と比較して良いと感じましたら、同じようにまた応援して頂けたらと思います」
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戸崎圭太騎手(コンディションについて)
「コンディションは、特に問題はないと思います。あとは僕次第だと思っていますので。今までも調教は1度も跨ったことないので、そのあたりは厩舎にお任せしています」
(前走について)
「位置取りの悪さで力を出し切れませんでした。スタートも良かったので下げることもなかったのに、あのような乗り方をしてリズムを崩してしまいました。悔しい思いをしましたし、反省しながら不甲斐ない気持ちで一杯でした」
(この馬の
オークスに対するイメージは?)
「力はありますし、乗りやすいですし、距離が延びるのも不安がなかったので、良いイメージしかないですね」
(東京コースとの相性は?)
「1回走っていますから、未経験のコースよりは良いと思います。ただどこでも走ってくれるタイプの馬ですし、その辺も問題ありません。枠順は極端な枠でなければ良いと思っています」
(最外、最内枠でなければ?)
「そうですね。例え大外、最内枠でもクリアはしてくれるとは思うんですけど。あとはリズム良く気持ち良く走らせてあげたいですね。初戦からテンションは上げないように気を遣ってはいたのですが、1戦1戦どっしりしてくるところが窺えましたので、そのあたりが走る馬、強い馬の証拠だと感じましたね」
(
桜花賞の巻き返しは可能?)
「あとは僕次第だと思っていますので、しっかりと騎乗したいと思います」
(先週GIを制覇するなど、好調の中でリベンジの機会を迎えていますが?)
「ずっと歯がゆい思いをしていましたので、この勢いを繋げられたらと思っています。前走の
桜花賞では、圧倒的人気を裏切る不甲斐ない騎乗をしてしまって、すごく悔しい思いをしています。
オークスではしっかりと騎乗して、この馬の良いパフォーマンスを見せたいと思います。応援よろしくお願い致します」
(取材・写真:佐々木祥恵)