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インカンテーションが逃げ切り、羽月師「今年が勝負」/平安S

デイリースポーツ
  • 2015年05月24日(日) 12時00分
 イメージ一新の走りで存在感を示した。「第22回平安S・GIII」(ダート1900m)は23日、京都11Rに16頭で争われ、意表を突いた逃げの手に出た4番人気のインカンテーション(栗東・羽月)が後続を力強く振り切って快勝。重賞3勝目を挙げた。最内(1)番枠からのスタート。内田博は行く気を見せた相棒に逆らわず、1角の入りで先手を奪取。リズム良く道中をパスすると、直線では左ステッキにしっかりと反応して後続を突き放した。勝ちタイムは1分55秒1。連覇を狙った3番人気のクリノスターオーが2番手からしぶとく粘って1馬身3/4差の2着。さらに首差の3着は5番人気のローマンレジェンド。1番人気のアジアエクスプレスは好位追走から伸びを欠いて5着に終わった。

 隊列が決まるまでに生じた一瞬の隙を内田博は見逃さなかった。「行く馬がお互いけん制していましたからね。この前、マイルを使っていたせいか、ハミを取って気持ち良く行ってくれたので、無理に抑えることもない。そう思ってハナへ。道中の手応えは十分でしたし、内枠(1枠1番)をうまく使って、いい勝ち方ができたと思います」。

 ゴール板を過ぎて後続との差を確認した主戦は、左のこぶしをギュッと握り締めた。「大きな舞台に向けて、楽しみが増えました」。勝負手を仕掛けて実らせた内田博は、笑みを消して口元を引き締めた。

 管理する羽月師も次を見据える。「今年が勝負だと思っています。輸送減りもしなくなりましたし、展開も融通が利きます。挑戦権は取れた。そういう気持ちでいます」。視線の先にあるのは、ホッコータルマエが参戦予定の帝王賞(6月24日・大井、ダート2000m)。上半期の最終決戦で砂の王者に真っ向勝負を挑む。

提供:デイリースポーツ

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