ド派手な1冠目制覇から1カ月余り。
ドゥラメンテが府中のターフで衝撃を与える時が来た。
皐月賞は4角の“大斜行”から立て直し、メンバー最速の上がり3F33秒9で直線一気。デビュー前から注目を集めていた超良血馬が、同様に破天荒な走りでファンを魅了した11年
オルフェーヴル以来となる春の牡馬2冠制覇へ発進する。
「前走は勝負どころで後方2、3番手。さすがに苦しいなと思った」と橋本助手は振り返る。だが、そんな厳しい状況も難なく克服し、2着
リアルスティールに1馬身半差の完勝。最後は
M.デムーロが手綱を緩めるほどの余裕の勝利だった。「結果的には強い内容でしたね」。そのポテンシャルは計り知れない。
中間は厩舎で調整を重ね、21日の1週前追い切りでは美浦Wで5F70秒5-12秒6(仕掛け)と絶好の動き。僚馬2頭を置き去りにする極上の瞬発力を披露した。24日には同坂路で上がりを伸ばして4F58秒1-13秒3をマークし、仕上げを進めた。馬場入りをごねるなど、我の強さは相変わらずだが「元気な証拠ととらえています。動きも良かったですね」と不安の色は全くない。これも絶大な信頼があるからこそだろう。
既に
凱旋門賞・仏GI(10月4日・ロンシャン、芝2400m)の一次登録を済ませており、限りない可能性が広がっている。国内では収まり切らないスケール感。音楽用語で「荒々しく」という馬名の由来を持つ
皐月賞馬が、競馬の祭典でも、その強さでファンを感嘆させる。
提供:デイリースポーツ