ヴィクトリアマイル(GI・3着)で18番人気ながら3着となり、3連単で
JRA史上2位、GI史上最高となる高配当を演出した
ミナレット(牝5・美浦・
大和田成)が、日曜日の東京11R、パラダイスS(OP・芝1400m)に出走する。前走とは違って人気になりそうな
ミナレットについて、管理する
大和田成調教師に話を聞いた。
「前走の
ヴィクトリアMは、自分のリズムで行けたこと、そしてこの馬の良いところをジョッキーが引き出してくれたという2点が好走につながったと思います。新馬(14番人気で1着)の時にも大穴を開けて脚光を浴びて、忘れた頃にまた大きな穴を開けましたからね。レース後も『また忘れた頃にこの馬が来るんだろうね』という話をよく耳にしました。ファンも増えたと思います。
これまで通りの
ミナレットの調教メニューを淡々とこなしていますし、前走と変わらず力の出せる状態に仕上がっています。東京の芝1400は実績がある条件なので、距離短縮はプラスです。もちろんマークもきつくなると思うのですが、条件は良いので何とか乗り切ってくれるのではないでしょうか。前回のインパクトが強いので逃げるイメージを持つ人が多いでしょうけど、元々ゲートに少し難のある馬ですし、好位でも良い競馬はできますからね。スタートを5分に出ればハナを主張しても良いとは思いますけど、スタートが鍵だと思うので、逃げるかどうかはそれ次第ですね
以前はスイッチが入るとカーッとなるところがありました。人を乗せることに敏感なところがあって、調教だとわかるとテンションが高くなっていました。2歳時はレースでも引っ掛かったりするところがありましたね。今では普段も大人しくて手はかかりません。年を重ねるごとに気性面で成長してきて、厩舎でも扱いやすくなってからは、成績もだいぶ安定してきました。また高配当をとは思いますけど、これからは穴を開ける確率も減るかもしれないですね(笑)」
パラダイスSには、一時の不振を脱して復調してきた
インパルスヒーロー(牡5・美浦・
国枝栄)も出走する。管理する
国枝栄調教師に取材した。
「前走の
谷川岳S(OP・4着)は早く抜け出したので、最後は少し苦しくなった感じでした。そのあたりが改善されればと思います。前走後は放牧に出し、帰厩後はここを目標に調整をしてきました。今週(6/24)の追い切りではしなやかな動きをしていましたし、良い感じでした。短くしか良い脚を使えないので、馬込みで我慢をさせて一瞬の脚を生かす競馬ができればと思います。この馬をよく知っている
田中勝春騎手に今回は乗り替わりますので、うまく乗ってくれるのではないかと思います」(取材・写真:佐々木祥恵)