競馬界に衝撃が走った。今年の
皐月賞、ダービーを完勝し、2冠馬となった
ドゥラメンテ(牡3歳、美浦・堀)が放牧先である北海道のノーザンファーム早来で両前脚のトウ骨遠位端を骨折したことが27日、
JRAから発表された。
所属するサンデーサラブレッドクラブのホームページによると、剥離骨折の症状で、骨片自体は米粒程度の小さなもの。全治6カ月の診断が下され、年内の出走は絶望的となった。今月末に骨片摘出手術が施され、おおむね3〜4カ月で騎乗運動を再開。レース復帰は来年の3〜4月を見込んでいる。
27日に阪神競馬場で騎乗した主戦の
M.デムーロは「本当?それは本当にバッドニュースだ」とガックリ。「1日でも早く回復してほしい。そして、また一緒に頑張りたいです」と必死に前を向いた。
菊花賞(10月25日・京都、芝3000m)で史上8頭目となる三冠馬を狙うのか、3歳馬で斤量の軽い
凱旋門賞・仏GI(10月4日・ロンシャン、芝2400m)で日本競馬の悲願初Vを狙うのか-。その動向に注目が集まっていたが、思わぬ形で夢がしぼむ結果となった。
なお、今年の
凱旋門賞には日本馬5頭が登録済み。
エピファネイア、
リアルスティールも故障で参戦を断念しており、挑戦の可能性が残るのは
ワンアンドオンリー、
ルージュバックの2頭となった。
サンデーレーシング・吉田俊介代表「レース後から気になっていて、定期的にレントゲンは撮っていたんですが…。
凱旋門賞を考えると来週あたりには乗り始めないといけないですからね。普通に考えれば
有馬記念への出走も厳しいので、来春からの復帰を目指します。残念ですが、また元気な姿でターフに戻すことができればと思っています」
堀調教師「症状としては軽いものですが、今後のことも考えて手術することにしました。秋に
ドゥラメンテの走りをお見せできないのは残念ですが、この休養期間がプラスとなり、さらに成長した姿をお見せできるよう努めてまいります」
提供:デイリースポーツ