プリンシパルSを制して、世代トップクラスの力を見せつけながらあえてダービーをパス。馬本意の姿勢を貫き待機していた
アンビシャスが、満を持して福島に乗り込む。
乗り込みは順調そのもの。栗東坂路で4F52秒0-13秒0をマークした1週前追い切りに騎乗したルメールの第一声は「(
アンビシャスが)大好き」。そしてこう続けた。「すごく元気で体も良くなっている。少し余裕を感じますが、ス
トライドも問題ないですし、このひと追いで引き締まってくるでしょう」。名手をもとりこにする好素材であることは間違いない。
前走は外枠という状況もあって、前半はハミをかんだ状態。それでも何とかなだめて直線に向くと、馬群をこじ開けるように豪脚を繰り出した。力みがあってのあの伸び。課題を抱えてはいるが、それだけ伸びしろは大きい、ということだろう。
「前半、折り合って運べれば、力が違うはず。そう思っています。今回は福島の1800mですが、いそがしいレースの方が、折り合えていいのではないでしょうか。秋に向けて賞金を加算しておきたいですね」。小回りはむしろ歓迎すべき材料。管理する音無師はそう読み解く。切れ味鋭い末脚に磨きをかけ、まずは重賞を奪取。秋へとつながる1勝を確保する。
提供:デイリースポーツ