オグリキャップ最後の産駒として話題を集めた
ミンナノアイドルを母に持つ
ストリートキャップ(牡3・美浦・
斎藤誠)が、
ラジオNIKKEI賞に登場する。ウッドチップコースで最終追い切りを消化した同馬について、
斎藤誠調教師と同馬を担当する伊藤隆調教助手に話を聞いた。
斎藤誠調教師
「2歳馬の誘導を兼ねて併せ馬で追い切りました。体は先週でできていますし輸送もありますから、70-40の時計でゴール後は少し追うという指示を出しました。その通りにいきましたし、動きも良かったです。先週は少しモタモタしていましたが、今週はずっと持ったままで走っていましたので、気も入ってきたと思います。お母さんも1戦しかしていないように、この馬も脚元が弱くて坂路中心の調整でしたが、腱や骨がだいぶ丈夫になってきましたので、コースでも追い切りができるようになりました。
新馬戦を勝った後に切れる脚を使えないという話をジョッキーともしていまして、先行して粘り込む形をイメージした競馬をさせていましたが、結果が伴いませんでした。それで脚質転換をはかって差す競馬をしてからは、6、3、1着と成績が上がってきました。ここ3戦は中山でのものなので、小回りで右回りの福島でも脚をためられれば良い競馬ができるのではないかと思います。癖のあまりない子で乗りやすい馬ですので、田辺騎手に乗り替わっても心配はしていません。蹄もさほど平たくないですし、開幕週の馬場ですから、雨が降っても大丈夫だと思います。
ファンの方からは、お守りやお花、写真を頂いたりしています。ファンの多い馬だなと改めて思いますし、恥ずかしくない仕上げで向かいたいと思います」
伊藤隆調教助手
「普段はおっとりしていて、ボーッとしています。賢い馬で、馬房内ではゴロンとよく寝ていますし、無駄な体力を使わないですね。脚質転換をして差す競馬をするようになってから結果を出したように、教えたこともちゃんと学習します。追い切りでも1頭だとフワフワしていますが、他の馬が来るとちゃんと反応してくれますね。
顔が大きくて鼻が大きいのが特徴ですね(笑)。以前に比べて、馬体の後ろの方が白くなり始めている感じです。デビュー前にファンの方から頂いたお守りはレース時に頭絡(頭部に装着する馬具)につけて、その後別のファンの方から頂いたお守りは調教ゼッケンにつけています」
まだ黒っぽさが目立つ芦毛の馬体とその顔付きは、祖
父オグリキャップの若かりし頃を彷彿とさせる。ファンや関係者の熱い思いと夢を乗せて、
ストリートキャップはゴールを目指す。(取材・写真:佐々木祥恵)
※6月30日のコラム
「第二のストーリー」で
オグリキャップを取り上げています。併せてご覧ください。