「第24回
アーリントンC・GIII」(芝1600m)は28日、阪神11Rに12頭で争われ、好位馬群でレースを進めた9番人気の伏兵
ヤングマンパワー(美浦・手塚)がゴール前の混戦から抜け出し重賞初制覇を飾った。長い直線でV争いは二転三転。逃げた
マテンロウハピネスの内を突いて
ネオスターダム(5着)がいったんは先頭に立ったが、残り100mから後続が殺到。松岡のアクションに応えてゴール前でひと伸びを見せ、過去3年の勝ち馬がのちにGIウイナーに輝いている一戦をものにした。勝ちタイムは1分35秒9。大外から伸びた5番人気の
アルマワイオリが首差の2着。さらに鼻差の3着は盛り返すように伸びた7番人気の
マテンロウハピネス。1番人気の
ナヴィオンは馬群を縫うように伸びたが、さらに鼻差の4着に終わった。
末脚が爆発したのは、直線の急坂を上り切ってからだった。
ヤングマンパワーが一気に伸びてゴール前の大接戦を制した。「残り200mでは届くかどうか分からなかった。何とか届いてくれました」と松岡は笑顔で勝利を振り返る。「入厩当初から
アルフレード(11年に無傷3連勝で
朝日杯FSを制覇)に似ていると思っていた。背中の感触もそうだし、能力があるなと」とうなずいた。
手塚師は「父が
スニッツェルだから距離はマイルの方がいいのかな?走りを見ていると持ちそうな気もするけど」と今後について思案顔。
皐月賞(4月19日・中山、芝2000m)、
NHKマイルC(5月10日・東京、芝1600m)のいずれに進むとしても
トライアルは使わない方針。“若き力”をどの路線で発揮するのか、その針路が注目される。
提供:デイリースポーツ