スマートフォン版へ

【日本ダービー】ここ2走不振のコマンドライン、2400メートルなら挽回できる!/POGマル秘週報

東京スポーツ
  • 2022年05月25日(水) 19時04分
 今や当たり前となった「ダービーからダービーへ」のコンセプトは、全体的な2歳馬のデビュー時期を早めたと同時に、「でなければクラシックは勝てない」と結論付けるほどの勢いがある。それだけ早期デビューの重要性は高まったわけで。

 では1年前はどうだったかといえば、そうコマンドラインである。昨年の3回東京開催における最注目馬であり、当欄でも世代のトップバッターとして紹介した。デビュー前の最終追い切りに騎乗したルメールが「来年のダービーを予約しておきます」と言い放ったほどの逸材。果たしてそれはリップサービスに過ぎなかったのか…。

 改めて振り返ってみると、昨年のこの時期のコマンドラインの調教内容は文句なしに素晴らしいものだった。アパパネアーモンドアイなど牝馬のスターホースを送り出してきた国枝調教師が「ケチのつけようがない」と評していたほど。

 一方で牡馬特有の成長過程における仕上げの難しさについて、後の取材で言及したこともある。ここ2走の不振(ホープフルS=1番人気12着、毎日杯=5番人気8着)を踏まえ、改めてコマンドラインの現在地をトレーナーに伺った。

「ずっとディープ(インパクト)産駒というイメージが頭にあったんだけど、少なくとも“飛ぶ”ディープのイメージではないよね。大きい馬だし、力勝負に分のあるタイプ。

 ここ2走はゲートで安目を売って、流れに乗れない競馬が続いたけど、ジワジワとは伸びるから2400メートルなら挽回できるチャンスはあると思っているんだ。まずはスタートを五分に出ることだけどね」

 見逃せないのは1週前追い切り。サークルオブライフを交えた3頭併せの最内で、馬体に“ゴツさ”が出てきた感のあったコマンドラインの近況を吹き飛ばすような素軽い走りを見せたのだ。

「2週前追い切りで結構ハードに追ったことで、だいぶ気持ちが入ったのかな。動きが素軽くなってきたし、毎日杯の時とは全然違う」とトレーナーも良化ぶりに手応えを感じているが、実はこの1週前追い切りでは初めてブリンカーを装着。

 これも“変化”の要因になっており、「レースでも(装着しよう)と思っている。かかるようなことはないだろうからね。東京は実績があるし、スイスイと動けるタイプではないけど、2400メートルなら“ひょっとして”の思いはある」

 国枝調教師は1年前の予約が“キャンセル”になったことに「ルメさん(=ルメール)も冷たいよな」と冗談めかしながらも、望みは捨てていないのだ。

 現状では2分の1の抽選突破という試練が待ち受けるコマンドラインだが、過程はどうあれ、すべてのサラブレッドとホースマンの夢が集約されたレースがこの日本ダービー(29日=東京芝2400メートル)。だからこそ、最後の最後まで何が起こるか分からない面白さがそこにはある。

(立川敬太)

東京スポーツ

みんなのコメント

ニュースコメントを表示するには、『コメント非表示』のチェックを外してください。

ミュート・コメント非表示の使い方
  • 非表示をクリックし「このユーザーの投稿を常に表示しない」を選択することで特定のユーザーのコメントを非表示にすることができます。(ミュート機能)
  • ※ミュート機能により非表示となった投稿は完全に見えなくなります。このため表示件数が少なく表示される場合がございますのでご了承ください。なお、非表示にしたユーザーはマイページからご確認いただけます。
  • 『コメント非表示』にチェックを入れると、すべてのニュース記事においてコメント欄が非表示となります。
  • ※チェックを外すと再びコメント欄を見ることができます。
    ※ブラウザを切り替えた際に設定が引き継がれない場合がございます。

アクセスランキング

注目数ランキング

ニュースを探す

キーワードから探す