▲今回はマーフィー騎手から佑介騎手に、日本の競馬について逆質問 (C)netkeiba.com
先週の競馬で短期免許の期間を終えたオイシン・マーフィー騎手。年明け1か月で27勝を挙げ、リーディング首位。圧倒的な存在感を残して、帰国の途に就きました。
そんなマーフィー騎手との対談ですが、今回はマーフィー騎手から佑介騎手に逆質問。「ヨーロッパで同じ競馬をしたら絶対に勝てない」と語るマクりの競馬について、疑問をぶつけます。
(取材・構成=不破由妃子)
どれだけのトップ騎手でも、走らない馬を勝たせることはできない
佑介 2018年にベンバトルでドバイターフを勝ったとき、オイシン、泣いてたよね。ああいう大きな舞台に出てくるジョッキーはいつも同じようなメンバーで、いつも彼らが当たり前のように勝って、レース後もすごくクールに振る舞っている印象があった。
でも、あの年はオイシンのようなすごく若いジョッキーが勝って、しかも涙を流していて。すごく印象的だったよ。
マーフィー 自分がドバイターフを勝つなんて想像もできなかったからね。ずっと観ている側で、憧れのレースだったから。
それに、ベンバトルという馬は、2017年に初めてロイヤルアスコットで勝たせてくれた、僕にとって特別な1頭。自分の騎手人生のなかでも付き合いの長い馬だし、ドバイターフの前哨戦で負けていたことも大きかった(ジェベルハッタ2着)。
▲特別なベンバトルと共にドバイターフを勝利 (撮影:高橋正和)
佑介 ああ、そうだったよね。オイシンが涙を流している姿を見て、すごくいいものを見たなと思った。それ以来、いつか一緒に乗ってみたいなぁと思っていたから、こんなに早く実現したことがすごくうれしいよ。
──確かに、短期免許で来日している外国人ジョッキーをゲストにご指名するのは珍しいですよね。
佑介 オイシンだから、出てほしかったんです。すでにイギリスでトップを極めたばかりか、世界中で活躍しているのに、もっと成長したい! という思いがすごく伝わってくるし、何より日本の競馬、競走馬、ジョッキーに対して、リスペクトを持ってくれていることを強く感じるから。